[田村 微分位相幾何学]ではEuclid空間の一般の部分集合 上で定義された実ベクトル値写像 が 級であることを、各 に対してその における開近傍 上定義された 通常の意味の 級写像 であって を満たすものが存在することと定め、部分集合 と が 級同相であることを互いに逆を与える 級写像 , が存在することで定義しています。
そして、解説の中で「 同相とは同相のことである」と書いてあるのですが、それには反例があるので紹介します。
つ補題を用意します。
閉包が区間になる部分集合 上で定義された狭義単調増加な連続写像 は 位相的な 埋め込みである。
反例を構成します。
開区間 から正整数 を用いて の形で表される有理数全てを取り除いた集合を と定め、写像 を二進展開を用いてと定める。また、 と定める。次が成立する。
(1)
制限 は同相写像である。つまり、 と は同相である。
(2)
任意の全単射 は 級写像ではない。よって、 と は 級同相ではない。
以上です。
参考文献
[1]
田村一郎 微分位相幾何学Ⅰ,Ⅱ,Ⅲ 岩波書店 (1977-1978)
[2]
John M. Lee, Introduction to Smooth Manifolds Second Edition, Springer-Verlag, New York, GTM 218 (2012)
更新履歴