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数学ノートについて
はじめに
目次
f.1.1.1 第1章
f.1.1.2 第2章
f.1.1.3 第3章
f.1.1.4 第4章
f.1.2.1 第1章
f.1.2.2 第2章
f.1.2.3 第3章
f.1.2.4 第4章
f.1 まえがき

このノートでは、とりあえず双対定理の解説を目標として位相幾何学の基本的なことをざっとまとめていきたいと思います。まだまだ完成は遠いです。

f.1.1 現在の構成
第1章

可換環論の復習(環の定義とかからはしませんが…)とhomology代数からの準備をします。主な目的は、第2章以降で調べる特異(co)homology群などを扱う上で必要な代数的な枠組みを整備すること、また、代数的な議論で済ませられる部分をあらかじめ済ませておくことにあります。内容としては、チェイン複体や(co)homology群の導入、homology完全系列、torsion、extension、普遍係数定理、チェイン複体に対する極限操作(帰納極限・射影極限)です。

あと、homotogy代数を一般的に深く整備しようというよりは、ここで使うこと最低限をそろえようという感じで書いているのであまりまとまりは無いかもしれません。

第2章

位相空間に対して特異チェイン複体を導入し、そのhomology群を調べます。切除定理やEilenberg-Zilberの定理といったhomology群の計算に便利な事実を説明しカップ積などの演算を導入するところまで書いてます。CW複体と胞体チェイン複体についてもいくらかは書いていますが、単体複体とかまで触れられておらず中途半端な状態です。

第3章

現状はhomotopy群や基本亜群の導入と被覆空間の一般論をまとめているくらいです。

第4章

局所系係数での特異homology群の導入からPoincaré-Lefschetzの双対定理まで書きました。

f.1.2 今後の予定
第1章

spectral系列については追加したいです。

第2章

胞体チェイン複体についてはそのhomology群が特異homology群に自然に同型になることしか書けていないのでもうちょっと書き足したいところ。加えて単体複体について書ければ大体OKという感じですが、こちらは優先度低めに見ているのでしばらく放置かもしれないです。

第3章

現状は基本亜群や局所系に関係するところだけ優先的に書いているという状態。ファイバー空間の話、Hurewiztの定理とか、応用上重要な事実はざっとまとめる予定です。

第4章

双対定理の応用として交差理論の紹介をしたいと思っています。

第5章以降

その後は特性類と分類空間あたりのことをまとめていく予定ではありますが、かなり先になると思います。

f.2 主な参考文献

参考文献は各ページに挙げていきますが、全体通じて大きく参照することになるテキストはここでも挙げます。

[1] 服部晶夫 位相幾何学Ⅰ,Ⅱ,Ⅲ 岩波書店 (1977-1979)
本格的に位相幾何学を勉強するための通読用テキストで全体的に丁寧に書かれています。ただし、割と必要なことを必要になってから準備するので復習時に論理構成まで追おうと思うと(私は)苦労します。
[2] James F. Davis and Paul Kirk, Lecture Notes in Algebraic Topology, AMS, GSM 35 (2001)
論理的にきれいにまとまっていて話の流れは把握しやすい、個人的には復習用テキスト。ただし、重要定理が演習になりがち。
[3] 加藤十吉 位相幾何学 裳華房 (1988)
3章の基本群論は結構きれいにまとまっていて読みやすかった記憶があります。
[4] A. Hatcher, Algebraic Topology, Cambridge University Press, (2002), http://pi.math.cornell.edu/~hatcher/AT/ATpage.html
著者のHPで公開されています。
f.3 更新履歴

2021/07/02
公開開始
2021/10/02
各ページに目次を追加。