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数学ノートについて
1.6 実数体の構成と一意性

以下では実数体の構成を行います。つまり、1.5節において公理として述べた

体の公理 $($公理1.5.2$)$
順序体の公理 $($公理1.5.4$)$
連続性公理 $($公理1.5.10$)$

を満たす対象が $($有理数体 $\Q$ に関する当然の事実を認めたうえで$)$ 実際に存在することを確かめます。流れとしては

(step 1) 集合としての構成
(step 2) 代数構造の定義
(step 3) 順序構造の定義

というように進め、順次1.5節で公理として述べた性質を確かめていきます。

1.6.1 集合としての構成

ということで、まずは(step 1)の集合としての構成を行います。アイデアとしては、「実数」をそれを近似する有理数列により表すというもので、例えば、実数 $\sqrt{2} = 1.4142135...$ であれば\[a_{0} = 1, a_{1} = 1.4, a_{2} = 1.41, a_{3} = 1.414, a_{4} = 1.4142, \dots\]という数列 $\{a_{n}\}_{n\in\N}$ が $\sqrt{2}$ を表すと考えていくわけです。もちろん、各「実数」を近似する有理数列は一意でないので、同じ「実数」を近似する有理数列は適当な同値関係についての同値類としてひとまとめにして、それが $1$ つの「実数」を表すとしていきます。

次に定義する有理Cauchy列がその「実数」を近似する有理数列になります。

定義1.6.1
(有理Cauchy列)

有理数列 $\{a_{n}\}_{n\in\N}$ が有理Cauchy列であるとは、任意の正の有理数 $\varepsilon > 0$ に対してある非負整数 $N\in \N$ が存在し、任意の非負整数 $n, m > N$ に対して\[|a_{n} - a_{m}| < \varepsilon\]を満たすことと定める。

ここでは有理Cauchy列全体からなる集合を $\mathcal{C}$ とおくことにします。$\mathcal{C}$ 上の関係 $\sim$ を有理Cauchy列 $\{a_{n}\}_{n\in\N}$, $\{b_{n}\}_{n\in\N}$ に対し\[\{a_{n}\}_{n\in\N}\sim \{b_{n}\}_{n\in\N} :\Leftrightarrow \lim_{n\to\infty}|b_{n} - a_{n}| = 0\]として定義します。ただし、有理数列 $\{c_{n}\}_{n\in\N}$ が $0$ に収束するということを、任意の正の有理数 $\varepsilon > 0$ に対してある非負整数 $N\in \N$ が存在し、任意の非負整数 $n > N$ に対して $|c_{n}| < \varepsilon$ を満たすことと定め、このことを\[\lim_{n\to\infty}c_{n} = 0\]と書いています。

この関係が同値関係であることを確かめます。

補題1.6.2

有理Cauchy列全体からなる集合 $\mathcal{C}$ に定めた関係 $\sim$ は同値関係である。

証明

反射律、対称律は明らかです。

推移律を示します。$\{a_{n}\}_{n\in\N}\sim \{b_{n}\}_{n\in\N}$ かつ $\{b_{n}\}_{n\in\N}\sim \{c_{n}\}_{n\in\N}$ とします。正の有理数 $\varepsilon > 0$ を取るとき、関係 $\sim$ の定義により、ある非負整数 $N$ が存在し、任意の $n > N$ に対して\[|b_{n} - a_{n}|, |c_{n} - b_{n}| < \dfrac{\varepsilon}{2}\]が成立します。この $N$ について任意の $n > N$ に対して\[|c_{n} - a_{n}| \leq |c_{n} - b_{n}| + |b_{n} - a_{n}| < \dfrac{\varepsilon}{2} + \dfrac{\varepsilon}{2} = \varepsilon\]が成立します。$\varepsilon$ は任意なので関係 $\sim$ の定義により $\{a_{n}\}_{n\in\N}\sim \{c_{n}\}_{n\in\N}$ です。

この同値関係による商集合 $\mathcal{C}/{\sim}$ を集合としての実数体 $\R$ として定義します。ここでは有理Cauchy列 $\{a_{n}\}_{n\in\N}$ の代表する実数を $[\{a_{n}\}_{n\in\N}]$ と書き、各有理数 $r\in \Q$ に対して常に $r$ を取る数列 $\{r\}_{n\in \N}$ の代表する実数 $[\{r\}_{n\in \N}]$ は単に $[r]$ と書くことにします。特に、対応 $r\mapsto [r]$ により単射 $\iota : \Q\to \R$ が定まっていることに注意します。

1.6.2 演算の構成

続いて、(step 2)として加法演算 $+ : \R\times \R\to \R$ と乗法演算 $\cdot : \R\times \R\to \R$ を定義します。そのためにはまず商を取る前の $\mathcal{C}$ に対して加法と乗法を定義し、そこから誘導される写像として実数の加法と乗法を与えます。

ということで、$\mathcal{C}$ に対しする加法と乗法を\[\{a_{n}\}_{n\in\N} + \{b_{n}\}_{n\in\N} := \{a_{n} + b_{n}\}_{n\in\N},\]\[\{a_{n}\}_{n\in\N}\cdot \{b_{n}\}_{n\in\N} := \{a_{n}\cdot b_{n}\}_{n\in\N}\]により定義します。注意が必要なのは右辺が再び有理Cauchy列になっているかという点で、それを確かめておきます。

補題1.6.3

任意の有理Cauchy列 $\{a_{n}\}_{n\in\N}, \{b_{n}\}_{n\in\N}\in \mathcal{C}$ に対して次が成立する。

(1) $\{a_{n} + b_{n}\}_{n\in\N}$ は有理Cauchy列。
(2) $\{a_{n}\cdot b_{n}\}_{n\in\N}$ は有理Cauchy列。
証明

(1) 正の有理数 $\varepsilon > 0$ を取ります。有理Cauchy列の定義より、ある非負整数 $N$ が存在し、任意の非負整数 $n, m > N$ に対して\[|a_{n} - a_{m}|, |b_{n} - b_{m}| < \dfrac{\varepsilon}{2}\]が成立します。この $N$ について任意の $n > N$ に対して\[|(a_{n} + b_{n}) - (a_{m} + b_{m})|\leq |a_{n} - a_{m}| + |b_{n} - b_{m}| < \dfrac{\varepsilon}{2} + \dfrac{\varepsilon}{2} = \varepsilon\]が成立します。よって、$\{a_{n} + b_{n}\}_{n\in\N}$ は有理Cauchy列です。

(2) 有理Cauchy列の定義より、$\varepsilon = 1$ に対してある非負整数 $N_{1}$ が存在し、任意の非負整数 $n, m > N_{1}$ に対して\[|a_{n} - a_{m}|, |b_{n} - b_{m}| < 1\]が成立し、よって、任意の $n > N_{1}$ に対して\[|a_{n}| < |a_{N_{1} + 1}| + 1,\]\[|b_{n}| < |b_{N_{1} + 1}| + 1\]が成立します。そこで、このような $N_{1}$ を取ります。

正の有理数 $\varepsilon > 0$ を取ります。再び有理Cauchy列の定義より、ある非負整数 $N_{2}$ が存在し、任意の非負整数 $n, m > N_{2}$ に対して\[|a_{n} - a_{m}| < \dfrac{\varepsilon}{2(|b_{N_{1} + 1}| + 1)}\]\[|b_{n} - b_{m}| < \dfrac{\varepsilon}{2(|a_{N_{1} + 1}| + 1)}\]が成立します。$N := \max\{N_{1}, N_{2}\}$ とおけば、任意の $n, m > N$ に対して\begin{eqnarray*}|a_{n}b_{n} - a_{m}b_{m}| & \leq & |a_{n}b_{n} - a_{m}b_{n}| + |a_{m}b_{n} - a_{m}b_{m}| \\& \leq & |b_{n}||a_{n} - a_{m}| + |a_{m}||b_{n} - b_{m}| \\& < & \dfrac{\varepsilon|b_{n}|}{2(|b_{N_{1} + 1}| + 1)} + \dfrac{\varepsilon|a_{n}|}{2(|a_{N_{1} + 1}| + 1)} < \dfrac{\varepsilon}{2} + \dfrac{\varepsilon}{2} = \varepsilon\end{eqnarray*}です。よって、$\{a_{n}\cdot b_{n}\}_{n\in\N}$ は有理Cauchy列です。

この $\mathcal{C}$ 上の加法と乗法から実数集合 $\R$ 上の加法と乗法を誘導します。実数 $a, b\in\R$ に対し、その和 $a + b$ と積 $a\cdot b$ を $a, b$ に対する代表元 $\{a_{n}\}_{n\in\N}$, $\{b_{n}\}_{n\in\N}$ を任意の固定して\[a + b = [\{a_{n}\}_{n\in\N} + \{b_{n}\}_{n\in\N}],\]\[a\cdot b = [\{a_{n}\}_{n\in\N}\cdot \{b_{n}\}_{n\in\N}]\]とすることで定義します。$1$ つ問題なのは、$a, b$ の代表元の取り方で右辺の表す値が変わってしまわないかどうかという点です。しかし、これは次の補題より問題ないことが分かります。

補題1.6.4

有理Cauchy列 $\{a_{n}\}_{n\in\N}, \{b_{n}\}_{n\in\N}, \{a'_{n}\}_{n\in\N}, \{b'_{n}\}_{n\in\N}\in \mathcal{C}$ に対して $\{a_{n}\}_{n\in\N}\sim \{a'_{n}\}_{n\in\N}$ かつ $\{b_{n}\}_{n\in\N}\sim \{b'_{n}\}_{n\in\N}$ が成立しているならば次が成立する。

(1) $\{a_{n}\}_{n\in\N} + \{b_{n}\}_{n\in\N}\sim \{a'_{n}\}_{n\in\N} + \{b'_{n}\}_{n\in\N}$.
(2) $\{a_{n}\}_{n\in\N}\cdot \{b_{n}\}_{n\in\N}\sim \{a'_{n}\}_{n\in\N}\cdot \{b'_{n}\}_{n\in\N}$.
証明

(1) 正の有理数 $\varepsilon > 0$ を取ります。同値関係 $\sim$ の定義より、ある非負整数 $N$ が存在し、任意の非負整数 $n > N$ に対して\[|a'_{n} - a_{n}|, |b'_{n} - b_{n}| < \dfrac{\varepsilon}{2}\]が成立します。よって、この $N$ について任意の $n > N$ に対して\[|(a'_{n} + b'_{n}) - (a_{n} + b_{n})|\leq |a'_{n} - a_{n}| + |b'_{n} - b_{n}| < \dfrac{\varepsilon}{2} + \dfrac{\varepsilon}{2} = \varepsilon\]が成立し、$\varepsilon > 0$ が任意だったので同値が示されました。

(2) 正の有理数 $\varepsilon > 0$ を取ります。有理Cauchy列の定義と同値関係 $\sim$ の定義より、ある非負整数 $N_{1}, N$ が存在し、任意の非負整数 $n > N$ に対して\[|a_{n}| < |a_{N_{1} + 1}| + 1,\]\[|b'_{n}| < |b'_{N_{1} + 1}| + 1,\]\[|a'_{n} - a_{n}| < \dfrac{\varepsilon}{2(|b'_{N_{1} + 1}| + 1)},\]\[|b'_{n} - b_{n}| < \dfrac{\varepsilon}{2(|a_{N_{1} + 1}| + 1)}\]が成立します。よって、この $N$ について任意の $n > N$ に対して\begin{eqnarray*}|a'_{n}b'_{n} - a_{n}b_{n}| & \leq & |a'_{n}b'_{n} - a_{n}b'_{n}| + |a_{n}b'_{n} - a_{n}b_{n}| \\& \leq & |b'_{n}||a'_{n} - a_{n}| + |a_{n}||b'_{n} - b_{n}| \\& < & \dfrac{\varepsilon|b'_{n}|}{2(|b'_{N_{1} + 1}| + 1)} + \dfrac{\varepsilon|a_{n}|}{2(|a_{N_{1} + 1}| + 1)} < \dfrac{\varepsilon}{2} + \dfrac{\varepsilon}{2} = \varepsilon\end{eqnarray*}が成立し、$\varepsilon > 0$ が任意だったので同値が示されました。

実数体上の加法と乗法が定義できたので、ここまで確かめられる体の公理 $($公理1.5.2$)$ を確かめておきます。

実数体の公理(1/3)の確認

方針としては加法演算と乗法演算の定義に従い、適当な有理Cauchy列を取ることで通常の有理数に対する性質に帰着することです。ほとんどは明らかなので、加法結合則、加法単位元の存在、加法逆元の存在、乗法逆元の存在についてのみ示します。

(2) $a, b, c\in \R$ の代表元 $\{a_{n}\}_{n\in\N}, \{b_{n}\}_{n\in\N}, \{c_{n}\}_{n\in\N}$ を取るとして、\[(a + b) + c = [\{(a_{n} + b_{n}) + c_{n}\}_{n\in\N}] = [\{a_{n} + (b_{n} + c_{n})\}_{n\in\N}] = a + (b + c)\]なのでよいです。

(3) $[0]\in \R$ がそのような元になります。任意の $a\in \R$ に対してその代表元 $\{a_{n}\}_{n\in\N}$ を固定すれば\[a + [0] = [\{a_{n} + 0\}_{n\in\N}] = [\{a_{n}\}_{n\in\N}] = a\]です。

(4) $a\in \R$ の代表元 $\{a_{n}\}_{n\in\N}$ を固定するとき数列 $\{-a_{n}\}_{n\in\N}$ はまた有理Cauchy列なので、\[a + [\{-a_{n}\}_{n\in\N}] = [\{a_{n} + (-a_{n})\}_{n\in\N}] = [\{0\}_{n\in\N}] = [0]\]です。よって、この $[\{-a_{n}\}_{n\in\N}]$ が欲しかった $(-a)\in \R$ になります。

(7) $[1]\in \R$ が乗法単位元として得られることはよいでしょう。

(8) $a\in \R\setminus \{[0]\}$ とし、その代表元 $\{a_{n}\}_{n\in\N}$ を固定します。$a\neq [0]$ より数列 $\{a_{n} - 0\}_{n\in\N} = \{a_{n}\}_{n\in\N}$ は $0$ に収束しない、つまり、ある正の有理数 $\varepsilon > 0$ が存在し、任意の非負整数 $N$ に対してある非負整数 $n > N$ であって $|a_{n}| > \varepsilon$ を満たすものが存在します。また、$\{a_{n}\}_{n\in\N}$ が有理Cauchy列であることにより、この $\varepsilon$ に対してある非負整数 $N$ が存在し、任意の $n, m > N$ に対して\[|a_{n} - a_{m}| < \dfrac{\varepsilon}{2}\]を満たします。この $N$ に対して $|a_{n_{0}}| > \varepsilon$ を満たす $n_{0} > 0$ を取るとすれば、任意の $n > N$ に対して\[|a_{n}| \geq ||a_{n_{0}}| - |a_{n_{0}} - a_{n}|| > \varepsilon - \dfrac{\varepsilon}{2} = \dfrac{\varepsilon}{2}\]です。よって、この $N$ に対して $n > N$ において $a_{n}\neq 0$ です。

数列 $\{b_{n}\}_{n\in\N}$ を $n\leq N$ において $b_{n} := 1$ とし、$n > N$ において $b_{n} := a_{n}^{-1}$ とすることで定義します。これが有理Cauchy列であることを示せば $a\cdot [\{b_{n}\}_{n\in\N}] = [\{a_{n}b_{n}\}_{n\in\N}] = [1]$ は容易であり、$[\{b_{n}\}_{n\in\N}]$ が欲しかった $a^{-1}\in \R$ になります。

正の有理数 $\varepsilon' > 0$ を取ります。$\{a_{n}\}_{n\in\N}$ が有理Cauchy列なので、ある非負整数 $N'$ が存在して任意の $n, m > N'$ に対して\[|a_{n} - a_{m}| < \varepsilon'\cdot (\varepsilon/2)^{2}\]が成立します。必要であれば $N'\geq N$ となるように $N'$ を取り直しておけば、任意の $n, m > N'$ に対して\[|a_{n}^{-1} - a_{m}^{-1}| = \left|\dfrac{a_{m} - a_{n}}{a_{n}a_{m}}\right| < \varepsilon'\cdot (\varepsilon/2)^{2}\cdot (\varepsilon/2)^{-2} = \varepsilon'\]が成立します。$\varepsilon'$ が任意だったので $\{b_{n}\}_{n\in\N}$ は有理Cauchy列です。

1.6.3 順序の構成

(step 3)として実数集合 $\R$ 上の順序 $\leq$ を定義します。反射律 $a\leq a$ は最初から常に成立するとして定めればよいので、問題は $a\neq b$ に対してどのように順序を定義するかですが、そのために次のことを示します。

補題1.6.5

実数 $a, b\in \R$ に対して $a\neq b$ ならば次のいずれか一方のみが必ず成立する。

(i) $a, b$ の任意の代表元 $\{a_{n}\}_{n\in\N}, \{b_{n}\}_{n\in\N}$ に対し、ある非負整数 $N$ が存在し、任意の非負整数 $n > N$ に対して\[a_{n} < b_{n}\]が成立する。
(ii) $a, b$ の任意の代表元 $\{a_{n}\}_{n\in\N}, \{b_{n}\}_{n\in\N}$ に対し、ある非負整数 $N$ が存在し、任意の非負整数 $n > N$ に対して\[b_{n} < a_{n}\]が成立する。
証明

$a, b$ の代表元 $\{\tilde{a}_{n}\}_{n\in\N}, \{\tilde{b}_{n}\}_{n\in\N}$ を固定しておきます。$a\neq b$ よりこれらは同値ではないので、ある正の有理数 $\varepsilon > 0$ が存在し、任意の非負整数 $N$ に対してある非負整数 $n > N$ であって\[|\tilde{b}_{n} - \tilde{a}_{n}| > \varepsilon\]となるものが存在します。そこで、そのような $\varepsilon$ を $1$ つ固定します。$\{\tilde{a}_{n}\}_{n\in\N}, \{\tilde{b}_{n}\}_{n\in\N}$ が有理Cauchy列であることから、この $\varepsilon$ に対して非負整数 $N'$ を任意の $n, m > N'$ に対して\[|\tilde{a}_{n} - \tilde{a}_{m}|, |\tilde{b}_{n} - \tilde{b}_{m}| < \dfrac{\varepsilon}{5}\]を満たすように取ります。$|\tilde{b}_{n_{0}} - \tilde{a}_{n_{0}}| > \varepsilon$ となる $n_{0} > N'$ を固定すれば任意の $n > N'$ に対して\[|(\tilde{b}_{n} - \tilde{a}_{n}) - (\tilde{b}_{n_{0}} - \tilde{a}_{n_{0}})| \leq |\tilde{b}_{n} - \tilde{b}_{n_{0}}| + |\tilde{a}_{n} - \tilde{a}_{n_{0}}| < \dfrac{\varepsilon}{5} + \dfrac{\varepsilon}{5} = \dfrac{2\varepsilon}{5}\]です。いま、$|\tilde{b}_{n_{0}} - \tilde{a}_{n_{0}}| > \varepsilon$ により

(a) $\tilde{b}_{n_{0}} - \tilde{a}_{n_{0}} > \varepsilon$
(b) $\tilde{a}_{n_{0}} - \tilde{b}_{n_{0}} > \varepsilon$

のいずれかが必ず成立していますが、もし $\tilde{b}_{n_{0}} - \tilde{a}_{n_{0}} > \varepsilon$ ならば任意の $n > N'$ に対して\[\tilde{b}_{n} - \tilde{a}_{n}\geq \tilde{b}_{n_{0}} - \tilde{a}_{n_{0}} - |(\tilde{b}_{n} - \tilde{a}_{n}) - (\tilde{b}_{n_{0}} - \tilde{a}_{n_{0}})| > \varepsilon - \dfrac{2\varepsilon}{5} = \dfrac{3\varepsilon}{5}\]が成立し、$\tilde{a}_{n_{0}} - \tilde{b}_{n_{0}} > \varepsilon$ のときも同様に、任意の $n > N'$ に対して $\tilde{a}_{n} - \tilde{b}_{n} > \dfrac{3\varepsilon}{5}$ が成立します。

(a)の場合に(i)が成立することを示します。

$a, b$ の代表元 $\{a_{n}\}_{n\in\N}, \{b_{n}\}_{n\in\N}$ を任意に取ります。$\{a_{n}\}_{n\in\N}\sim \{\tilde{a}_{n}\}_{n\in\N}$, $\{b_{n}\}_{n\in\N}\sim \{\tilde{b}_{n}\}_{n\in\N}$ であることから、この $\varepsilon$ に対してある非負整数 $N''$ が存在し、任意の $n> N''$ に対して\[|\tilde{a}_{n} - a_{n}|, |\tilde{b}_{n} - b_{n}| < \dfrac{\varepsilon}{5}\]が成立します。必要であれば $N''$ を $N''\geq N'$ となるように取り直しておくとします。このとき、任意の $n > N''$ に対して\[|(b_{n} - a_{n}) - (\tilde{b}_{n} - \tilde{a}_{n})| \leq |b_{n} - \tilde{b}_{n}| + |a_{n} - \tilde{a}_{n}| < \dfrac{\varepsilon}{5} + \dfrac{\varepsilon}{5} = \dfrac{2\varepsilon}{5}\]であり、(a)より\[b_{n} - a_{n}\geq \tilde{b}_{n} - \tilde{a}_{n} - |(b_{n} - a_{n}) - (\tilde{b}_{n} - \tilde{a}_{n})| > \dfrac{3\varepsilon}{5} - \dfrac{2\varepsilon}{5} = \dfrac{\varepsilon}{5} > 0\]です。よって、任意の $n > N''$ に対して $a_{n} < b_{n}$ が成立します。$a, b$ の代表元 $\{a_{n}\}_{n\in\N}, \{b_{n}\}_{n\in\N}$ は任意であったので(i)が成立します。

(b)の場合に(ii)が成立することも同様です。よって、$a\neq b$ となる実数 $a, b\in \R$ に対して(i)と(ii)のいずれかが必ず成立することが分かりました。そして、(i)と(ii)が同時に成立しないことは明らかであり、主張が従います。

ということで、実数 $a, b\in \R$ に対して $a\leq b$ であることを $a = b$ または $a\neq b$ かつ補題1.6.5の(i)を満たすことと定めます。任意の実数 $a, b\in \R$ に対して $a = b$, $a < b$, $b < a$ のうちいずれか $1$ つのみが必ず成立していることは明らかでしょう。順序に関する補題を $1$ つ用意した後で順序体の公理 $($公理1.5.4$)$ を確かめます。

補題1.6.6

実数 $a, b\in \R$ に対してその代表元 $\{a_{n}\}_{n\in\N}, \{b_{n}\}_{n\in\N}$ と非負整数 $N$ であって任意の $n > N$ に対して\[a_{n} < b_{n}\]を満たすものが存在するならば $a\leq b$ である。

証明

$a = b$ ならば $a\leq b$ であるし、$a\neq b$ ならば補題の(ii)は成立せず、よって、(i)が成立するので $a\leq b$ となります。

全順序を定めていること

(反射律) 定義から明らか。

(反対称律) 定義と補題1.6.5から明らか。

(全順序律) 定義と補題1.6.5から明らか。

(推移律) $a, b, c\in \R$ に対して $a\leq b$ かつ $b\leq c$ ならば $a\leq c$ を示せばよいですが、$a = b$ または $b = c$ のときは明らかなので、$a < b$ かつ $b < c$ の場合に $a\leq c$ を示せばよいです。$a, b , c$ の代表元 $\{a_{n}\}_{n\in\N}, \{b_{n}\}_{n\in\N}, \{c_{n}\}_{n\in\N}$ を取ります。仮定の $a < b$ かつ $b < c$ よりある非負整数 $N$ が存在して任意の $n > N$ に対して\[a_{n} < b_{n} < c_{n}\]が成立します。よって、補題1.6.6より $a\leq c$ です。

実数体の公理(2/3)の確認

(1) $a = b$ ならば $a + c = b + c$ よりよいので $a < b$ として $a + c\leq b + c$ を示せばよいです。$a, b, c$ の代表元 $\{a_{n}\}_{n\in\N}, \{b_{n}\}_{n\in\N}, \{c_{n}\}_{n\in\N}$ を取ります。$a < b$ より非負整数 $N$ が存在して任意の $n > N$ に対して\[a_{n} < b_{n}\]なので、$a_{n} + c_{n} < b_{n} + c_{n}$ です。よって、補題1.6.6より $a + c\leq b + c$ です。

(2) $a, b$ の一方でも $[0]$ ならば $ab = [0]\geq [0]$ なので $a, b > [0]$ として $ab\geq [0]$ を示せばよいです。$a, b$ の代表元 $\{a_{n}\}_{n\in\N}, \{b_{n}\}_{n\in\N}$ を取ります。$a, b > [0]$ より非負整数 $N$ が存在して任意の $n > N$ に対して\[a_{n}, b_{n} > 0\]であり、$a_{n}b_{n} > 0$ です。よって、補題1.6.6より $ab\geq [0]$ です。

1.6.4 連続性公理の確認

続いて、連続性公理 $($公理1.5.10$)$ の確認ですが、その前に少し準備します。

補題1.6.7

任意の実数 $a, b\in \R$ に対し、$a < b$ ならばある正の有理数 $r\in \Q$ が存在して\[a + [r] < b\]を満たす。

証明

$a, b$ の代表元 $\{a_{n}\}_{n\in\N}, \{b_{n}\}_{n\in\N}$ を取ります。$a\neq b$ より、ある正の有理数 $\varepsilon > 0$ が存在し、任意の非負整数 $N$ に対して非負整数 $n > N$ であって\[|b_{n} - a_{n}| > \varepsilon\]を満たすものが存在します。また、$\{a_{n}\}_{n\in\N}, \{b_{n}\}_{n\in\N}$ が有理Cauchy列なので、非負整数 $N'$ であって任意の非負整数 $n, m > N'$ に対して\[|a_{n} - a_{m}| < \dfrac{\varepsilon}{3}, \ |b_{n} - b_{m}| < \dfrac{\varepsilon}{3}\]を満たすものを取ることができます。この $N'$ に対して $|b_{n_{0}} - a_{n_{0}}| > \varepsilon$ を満たす $n_{0} > N'$ を取れば、任意の $n > N'$ に対して\[|b_{n} - a_{n}|\geq |b_{n_{0}} - a_{n_{0}}| - |b_{n_{0}} - b_{n}| - |a_{n_{0}} - a_{n}| > \dfrac{\varepsilon}{3}\]が分かります。

さて、$a < b$ よりある非負整数 $N''$ が存在して任意の $n > N''$ に対して $a_{n} < b_{n}$ が成立していますが、必要であれば $N''\geq N'$ を満たすように $N''$ を取り直したのち、任意の $n > N''$ に対して\[a_{n} + \dfrac{\varepsilon}{3} < b_{n}\]が成立します。よって、補題1.6.6より $a + [\varepsilon/3]\leq b$ であり、$r = \varepsilon/6$ とすれば $a + [r] < b$ です。

系1.6.8

任意の実数 $a, b\in \R$ に対し、$a < b$ ならばある有理数 $r\in \Q$ であって $a < [r] < b$ を満たすものが存在する。

証明

$a < b$ と補題1.6.7よりある正の有理数 $r > 0$ が存在して $a + [2r] < b$ であり、$c := \tfrac{a + b}{2}$ とすれば\[a < c - [r] < c < c + [r] < b\]です。$c$ の代表元 $\{c_{n}\}_{n\in\N}$ を取り、非負整数 $N$ であって任意の $n, m > N$ に対して\[|c_{n} - c_{m}| < r\]を満たすものを固定します。このとき、任意の $n > N$ に対して\[c_{n} - r < c_{n} - |c_{N + 1} - c_{n}|\leq c_{N + 1}\leq c_{n} + |c_{N + 1} - c_{n}| < c_{n} + r\]であるので、補題1.6.6により $c - [r]\leq [c_{N + 1}]\leq c + [r]$ であり、\[a < [c_{N + 1}] < b\]となります。

では、連続性公理 $($公理1.5.10$)$ の確認をします。

実数体の公理(3/3)の確認

$A\subset \R$ を空でない上に有界な部分集合とします。$B$ を $A$ の上界全体からなる集合、$C$ をその補集合 $B^{c}$ とします。実数 $b'\in B$ と $a\in A$ を固定し、系1.6.8を用いて有理数 $r_{b}, r_{c}\in \Q$ を $b' < [r_{b}] < b' + 1$, $a - 1 < [r_{c}] < a$ を満たすように取ります。簡単に分かるように $[r_{b}]\in B$, $[r_{c}]\in C$ です。

以下、有理数列 $\{b_{n}\}_{n\in\N}, \{c_{n}\}_{n\in\N}, \{d_{n}\}_{n\in\N}$ を以下のように構成します。

$b_{0} := r_{b}$, $c_{0} := r_{c}$, $d_{0} := \dfrac{b_{0} + c_{0}}{2}$.
$b_{n}, c_{n}, d_{n}$ まで構成できているとき、$[d_{n}]\in B$ ならば\[b_{n + 1} := d_{n}, \ c_{n + 1} := c_{n}, \ d_{n + 1} := \dfrac{b_{n + 1} + c_{n + 1}}{2}\]とする。
$b_{n}, c_{n}, d_{n}$ まで構成できているとき、$[d_{n}]\in C$ ならば\[b_{n + 1} := b_{n}, \ c_{n + 1} := d_{n}, \ d_{n + 1} := \dfrac{b_{n + 1} + c_{n + 1}}{2}\]とする。

これらの数列に対して容易に確かめられることとして次が挙げられます。

$\{b_{n}\}_{n\in\N}$ は広義単調減少列、$\{c_{n}\}_{n\in\N}$ は広義単調増加列。
任意の $n\in \N$ に対して $[b_{n}]\in B$, $[c_{n}]\in C$.
任意の $n\in \N$ に対して $c_{n}\leq d_{n}\leq b_{n}$.
任意の $n\in \N$ に対して $b_{n} - c_{n} = 2^{-n}(r_{b} - r_{c})$.
任意の $n\in \N$ に対して $|d_{n} - d_{n + 1}| = 2^{- n - 2}(r_{b} - r_{c})$.

次のことを示せば証明が完了します。

(i) $\{b_{n}\}_{n\in\N}, \{c_{n}\}_{n\in\N}, \{d_{n}\}_{n\in\N}$ は有理Cauchy列。
(ii) $[\{b_{n}\}_{n\in\N}] = [\{c_{n}\}_{n\in\N}] = [\{d_{n}\}_{n\in\N}]$.
(iii) $d = [\{d_{n}\}_{n\in\N}]$ は $A$ の上界である。
(iv) 任意の実数 $d'\in \R$ に対して $d' < d$ ならば $d'\in C$ である。

(i) 明らか。

(ii) 明らか。

(iii) $a\in A$ とします。$d < a$ として矛盾を導きます。補題1.6.7より正の有理数 $r > 0$ であって $d + [2r] < a$ となるものを取ります。$a$ の代表元 $\{a_{n}\}_{n\in\N}$ を取れば、補題1.6.5からある非負整数 $N$ が存在して任意の $n > N$ に対して $b_{n} + 2r < a_{n}$ です。また、必要であれば $N$ を大きく取り直すことで任意の $n, m > N$ に対して $|b_{n} - b_{m}| < r$ であるとしてよく、このとき、任意の $n > N$ に対して $b_{N + 1} + r < a_{n}$ です。よって、$[b_{N + 1}] + [r]\leq a$ となり $[b_{N + 1}] < a$ です。これは $[b_{N + 1}]$ が $A$ の上界であることに矛盾です。

(iv) $d' < d$ とします。(iii)と同様に、$d' < d - [2r]$ を満たす正の有理数 $r$ を取った後 $d'\leq [c_{N + 1}] - [r]$ となる非負整数 $N$ を構成することができ、そのとき $d' < [c_{N + 1}]$ となります。$[c_{N + 1}]\in C$ により、ある $a\in A$ であって $[c_{N + 1}] < a$ となるものを取ることができ、この $a$ に対して $d' < a$ なので $d'$ は $A$ の上界ではありません。つまり、$d'\in C$ です。

1.6.5 一意性

実数体の公理 $($公理1.5.2公理1.5.4公理1.5.10$)$ を満たすような対象、つまり実数体が次の意味で一意であることを確認します。

定理1.6.9
(実数体の一意性)

$(\R, +, \cdot, \leq)$, $(\R', +, \cdot, \leq)$ はいずれも実数体の公理を満たすとする加法、乗法、順序の記号は区別して書くべきですが、単純に記号が重くなるので同じ記号で表すとします。。このとき、次の条件を満たす全単射 $\varphi : \R\to \R'$ が一意に存在する。

(i) 任意の $a, b\in \R$ に対して $\varphi(a + b) = \varphi(a) + \varphi(b)$.
(ii) 任意の $a, b\in \R$ に対して $\varphi(a\cdot b) = \varphi(a)\cdot \varphi(b)$.
(iii) 任意の $a, b\in \R$ に対して $a\leq b\Rightarrow \varphi(a)\leq \varphi(b)$.
証明 (存在)

まず、$\R$ と $\R'$ はそれぞれ1.5節で確認した実数体の性質を全て持っていることに注意します。特に、それぞれが標準的に有理数体を持ち $($補題1.5.9$)$、記号は区別して $\Q, \Q'$ で表すとします。恒等写像 $\psi : \Q\to \Q'$ を取ります。各 $a\in \R$ に対し、$a$ に収束する有理数列 $\{a_{n}\}_{n\in\N}$ を取り、$\varphi(a) := \underset{n\to\infty}{\lim}\psi(a_{n})$ とすることで $\varphi$ を定義します。きちんと収束し、収束値が $a$ に収束する有理数列の取り方によらないことは容易です。また、$\varphi|_{\Q} = \psi$ です。

(i) (ii) 和および積と極限の可換性 $($命題1.5.16$)$ から\[\varphi(a) + \varphi(b) = \lim_{n\to\infty}\psi(a_{n}) + \lim_{n\to\infty}\psi(b_{n}) = \lim_{n\to\infty}\psi(a_{n} + b_{n}) = \varphi(a + b),\]\[\varphi(a)\cdot \varphi(b) = \lim_{n\to\infty}\psi(a_{n})\cdot \lim_{n\to\infty}\psi(b_{n}) = \lim_{n\to\infty}\psi(a_{n}\cdot b_{n}) = \varphi(a\cdot b)\]です。

(iii) $a\leq b\in \R$ とします。$a$ に収束する有理数列 $\{a_{n}\}_{n\in\N}$ を常に $a_{n}\leq a$ となるように取り、$b$ に収束する有理数列 $\{b_{n}\}_{n\in\N}$ を常に $b\leq b_{n}$ となるように取ります。$\psi$ が順序を保つことから常に $\psi(a_{n})\leq \psi(b_{n})$ なので $\varphi(a)\leq \varphi(b)$ です $($命題1.5.16$)$。

単射性を示すために $\varphi$ が狭義単調増加であることを示します。$a < b\in \R$ とします。系1.5.30を用いて有理数 $a < r_{1} < r_{2} < b$ を固定し、(iii)を適用すれば $\varphi(a)\leq \psi(r_{1}) < \psi(r_{2})\leq \varphi(b)$ です。よって、$\varphi$ は狭義単調増加です。

最後に全射性を示します。$a'\in \R'$ とします。$a'$ に収束する有理数列 $\{a'_{n}\}_{n\in\N}$ を取れば、$a := \underset{n\to\infty}{\lim}\psi^{-1}(a'_{n})$ に対して $\varphi(a) = a'$ です。よって $\varphi$ は全射です。

証明 (一意性)

ここでは $\Q\subset \R, \R'$ とはみなさず、補題1.5.9による標準的な単射 $\iota : \Q\to \R$ と $\iota' : \Q\to \R'$ が与えられていると考えることにします。もし $\varphi$ が主張の条件を満たすなら、$\varphi\circ \iota : \Q\to \R'$ も加法・乗法・順序を保つ単射なので補題1.5.9の一意性から $\iota' = \varphi\circ \iota$ であることに注意します。

$\varphi_{1}, \varphi_{2}$ を主張の条件を満たす写像として $\varphi_{1} = \varphi_{2}$ を示します。$a\in \R$ とします。$A := \{r\in \Q\mid \iota(r) \leq a\}$ とおけば $a = \sup \iota(A)$ です念のため。$a$ が $A$ の上界であることは明らか。有理数体の実数体における稠密性 $($系1.5.30$)$ から任意の正実数 $\varepsilon > 0$ に対して $a - \varepsilon < \iota(r)\leq a$ となる $r\in \Q$ が取れるので系1.5.6から $a = \sup \iota(A)$ です。。$\varphi_{1}, \varphi_{2}$ が順序同型写像であることから\[\varphi_{1}(a) = \varphi_{1}(\sup\iota(A)) = \sup\varphi_{1}(\iota(A)) = \sup\iota'(A) = \sup\varphi_{2}(\iota(A)) = \varphi_{2}(\sup\iota(A)) = \varphi_{2}(a)\]です。

以上です。

メモ

なし。

参考文献

[1] 杉浦光夫 解析入門Ⅰ,Ⅱ 東京大学出版会 (1980)

更新履歴

2021/11/16
新規追加
2023/08/02
全体的に表現の見直し。冗長な注釈を削除。誤植を修正。
2023/10/02
軽微な修正。